相続対策として、既存建物3棟を有する敷地全般の利用について相談を受けた。税理士のアドバイスがあり、既存賃貸をなくした場合に収益性が悪くなることから、既存賃貸を残すこととし、マンション1棟の建替えを決定した。

写真上が完成後　写真左は施工前

A社物流センターより相談あり。トイレ、水回り、給湯室、会議室の利便性・安全性に問題あり、新入社員への印象も悪く改修を希望とのこと。すでに他社からの図面提案があったが、抜本的な解決に至らず、また価格も折り合わない状況だった。
上の写真は事務所。断熱加工がなされておらず、冬季はジャンバーを羽織らなければ執務できない状況だった。工事では内窓をサッシ化、壁と天井に断熱材を充填することで事務所全体を断熱化。また床配線が机のレイアウトや通行・清掃の支障になっていたが、ロ型天井照明とし、システムの中にコンセントダクトを設置することで床配線をすべてなくした。

　施工後(上)と施工前(左)

部品仕分けスペース。システム収納でスペースを分離することで作業環境を大きく改善した。

施工後(上)と施工前(左)

電気配線とLAN配線を床回しから天井配線に変更。床は突起物がないオールフラットになり、歩行の安全(スタッフが躓く危険を減少)と机のフリー配置が可能になった。施工後はご覧の通り掃除ロボットが活躍している。

社員の間で大きな不満となっていたのがトイレ環境(男女共用と老朽化、寒さ)だった。弊社提案では、トイレを男女別にするため、男性用トイレ入口をエントランス外に設け、さらにトイレの音漏れを遮るため執務室との間に清掃用具スペースを設けた(同時に遮音シートを設置)。またトイレの外壁、天井に断熱材を充填することで悩みの種であった寒さを解消した。さらに収納スペースを設けたことでこれまで雑然と置かれていた掃除用具を整然と収容できるようになった。

施工前のトイレ。男女共用トイレは社員に不評だった。

新たに設けた男性トイレの入り口。

 こちらは女性トイレの入り口

給湯室については、相談時までガス瞬間湯沸かし器が設置されていたが、換気に不安があり、一酸化炭素中毒の懸念もあった。また収納棚の使い勝手が悪く改善したいとの希望が寄せられた。給湯室を全面改修するとともにシステムキッチンを導入、また、ガス湯沸かし器を使用せずキッチン下に電気温水器を設置した。

こちらは施工前の給湯室。収納スペースが十分でなく、物が散乱している印象。

トイレ内に設置された洗面化粧台。シャワーヘッド付き。清潔感があり、トイレの印象が大きく改善された。

こちらは改修前の洗面台。

音の伝播に関する相談があった。従来、会議室、給湯室、トイレの排気ダクトが1ルートみのであることから、ダクトを通じて各室の音が他室に伝播していた。特にトイレの排泄音、水洗音は問題が大きく改善が要望された。新たな提案では、音の伝播を防ぐダクトルートを設計するとともに、各スペースの隔壁に遮音シートを設置した。施工後は遮音効果についてのデータも収集し、実効性を確認した。

写真は吸音材(遮音シート)の設置状態。

物件は商店街に面した店舗併用住宅。築約30年のRC造。店舗+住宅という設えだったが、当物件を購入した依頼主からは「1階 店舗」「２、3階 賃貸住宅」という区分所有物件にコンバージョンしたいとの依頼を受けた。外観改修の課題としては、ファサードのデザインが古く、またエントランス部が共同住宅としての設えになっていない点が挙げられた。改修のデザインポイントとして、若年層を意識した北欧風のカラーリング(明るい木目)とグレー、ホワイトを基調としファサードの要素を整理してすっきりとした外観を目指した。

　改修前の外観。

エントランス内部

エントランスから階段へ。正面の壁には柔らかく明るい印象木目のクロスを使用。

　改修前の階段

居住スペース(2階)。居住者の想定ターゲットは都心で働く若年世帯(DINKSまたは3～4人家族)。

　改修前のキッチン。

依頼物件は4階建て9戸の賃貸マンションの一室。従来設備(3点セットユニットバス)は老朽化のため漏水が起きており、また1階が店舗で、足裏が冷えるなど住環境に問題があり、入居者が決まらない状況が続いていた。改修予算が不足しており、(財)環境共生イニシアチブの補助金を活用した。

施工にあたってはスケルトン改修を行い、水回りが独立したプランを提案。住宅性能向上と躯体劣化対応、給排水設備更新を実施した。

　こちらが改修前のキッチン。

　配管内の錆。

床面、壁面に高性能の断熱パネルを使用し、断熱性能を上げた（床下も冷えない）。また、全窓に内窓サッシを設置し、断熱性の向上と明治通りからの交通騒音を遮断した

　改修前の室内。床下の断熱が十分でなく、また階下が店舗のため「足裏が冷える」と不評だった。

家族構成や子供の成長を見据えてのリノベーション事例。子供の勉強スペースとコミュニケーションスペースを設けながら、子供たちの成長に合わせて間取りを変更できる可変対応を考慮した。

写真は、長女の勉強部屋を確保したいとの要望を受け新たに設けた勉強＆コミュニケーションスペース。従来はリビングへ続く廊下だったが大胆にレイアウト変更。屋上にアクセスする階段を撤去することで広さを生み出した。机部分を照らす間接照明に加え、屋上窓から自然光を取り入れている。

　改修前の廊下。奥がリビング。

　改修前にあった屋上への階段。今リノベーションで撤去した。

　改修前。リビング側から見た階段下部分。このスペースを撤去することで勉強スペースを広くとることができた。

改修後。屋上扉開閉用にロフト用梯子を用意した。

ご主人の仕事部屋を改修して子供部屋に。アクセントとなるデザイン壁紙を使用。またWICを奥行き600mmの洋服収納に変更した。

　　改修前の仕事部屋。

玄関横のシューズクローゼット。家族が多くなり靴が増えるため大容量化した。

シューズクローゼット。高さ可変対応とし長靴やブーツの収納に考慮した。